屏風による暖房効果

 屏風は「風を屏(ふさ)ぐ」という名の通り、もともとは風や視線をさえぎる目的で使用された調度品であるが、室町時代に発明された蝶番(ちょうつがい)によって進化を遂げ、「折りたたみができる便利な壁」として重宝されていたそうだ。拙宅の一階の和室にも、折り畳み式の屏風を置いていたが、日常使用しない客間だし、客も来ないので、物置に片付けていた。

 夕食の団欒時は、二階のリビングに家族(妻と猫)が集合するが、冬季は主にガスストーブとホットカーペットを使用している。近年の光熱費の高騰に伴い、あの手この手で節約しているが、そんな中、「屏風が役に立つかもしれない」と思いつき、物置に眠っていた屏風を、写真のようにリビングに配置してみた。写真左下の座布団付近が、家族の重心点になるが、写真のように屏風を立てると、暖気が窓側に逃げず座布団付近に集結するので、以前よりもガスストーブ温度を低く設定できることがわかった。まだ始めたばかりなので胸を張ってお勧めはできないが、間取りの状況を考慮し、カーテンなども含め、その部屋にあった間仕切り策を検討してみられてはどうだろうか。

座布団付近に暖気を集中