複雑系のおすすめ書籍

 写真の中央に鎮座する「複雑で単純な世界: 不確実なできごとを複雑系で予測する」という書籍を紹介する。なぜこの一冊を紹介したかというと、複雑系に関する情報を投稿するにあたり、基本的なことを思い出すために、この本に再度目を通し、改めて良書であると思ったからだ。

 「科学者の間ですら複雑系の定義があいまいである」という趣旨の書き出しが小気味よく、下記①②の点で基本に立ち返ることができる。

複雑系と見なせるための十分条件(八つの条件)が、第1章の4に記載。

非線形力学/複雑系/カオスの関係が、第3章の1に記載。

写真は定価1900円だったが、単行本(500円程度)もあるので、これから複雑系を勉強する御仁も入っていきやすい。もちろん玄人好みの内容も詰まっている。

 ネット上にあるサイエンスライターの記事は、現実世界への俯瞰力こそ長けているが、殊、学際的/学術的には曖昧で、場合によっては間違った方向に誘導される危険性がある。このような時、このような良書を所有しておれば、常に正しい理解に立ち返ることができる。

おすすめ書籍は中央に鎮座